netshopオープンへの道 VOL10−ジャンポールゴルティエ社からの電話−



動物園での仕事に疑問を感じながらも
仕事を続けていた。
会社は、仕事の仕方に
疑問を持たなければ、楽しかった。
プライベートで知り合っていれば
いい人たちなのだ。
ただ、私は、この仕事が大好きで
情熱と向上心を持っている。
動物園の同僚たちはと言えば、
あきらかに生活費の為だった。
だから、なるべく、仕事は、したくない。
デザイナーなのに、ボタンやファスナーを
選ばないとかは、日常茶飯事。
私からすれば、それも重要なデザインのひとつである。


仕事を楽に済ませるよう、押し付け合いなのだ。
もちろん、私は、押し付けられることは、嫌じゃない。
だって、この仕事が好きだから。
ただ、悪いことは、すべて他人のせいにし、
手柄は、自分の物にすることに
頭を使う人たちの人間性に戸惑った。


そう、フランス人は、みんな、そうなんだと言う思い込みが
余計に私を憂鬱にさせた。
何しろ、初めてのフランス人との仕事だったから。。。。。
今、言えるのは、たまたまそこがそうだっただけ。
今は、反対にフランス人の合理的な仕事の仕方が好きだ。
ミスに対する寛大さも好きだ。


ちょっとしたことで発狂して怒りまくって
怒鳴りあいが回りで繰り返される。
動物園にいるようだった。
この時だけは、何を喧嘩してるのかわからない
自分のフランス語のレベルに感謝した。


そんなかんだで、いつものごとく、
疲れて家に変えると
一本の留守電が入っていた。
綺麗なフランス語の女の人の声だった。

翌日、会社に行って、
信用できる一人の同僚にだけ話した。
やきもちを焼かれるのが嫌っだったけど
電話のかけ方を聞きたかった。

会社から留守電に残されていた番号に電話をした。
次の週の水曜日の午前11時に
その綺麗な声の女の人はアポイントをくれた。

「2階の受付でムッシュー・ゴルティエ氏を呼んでください。」

と言われた。



電話を切った。まだ、心臓がばくばくしている。
フリーランスのパタンナー希望で
1年半前に手紙をだしたのだ。
どーして、パタンナーごときに
ゴルティエ自ら逢いたいのだろう?
こっちでは、パタンナーが日本より重要視されていて、
細かいデザインなどは、任せてくれる。
そのほうが感覚のいいシルエットが出来上がるからだろう。
さすがだ。だから、きっと自分の目で確かめたいのだろう。
有名なデザイナーは、完璧に自分の世界を追及していくのだと思った。


結局、そのアポイントの当日、
ゴルティエ氏の片腕らしき男の人から、
急な用事が入ったということで、面接は延期になった。
2001年6月のことだった。
オートクチュールのショーの前で忙しかったのだろう。



ただ、今、思うにその動物園で学んだことは、
努力もしないで自分のポジションを守る為に
裏で細工をする生き方は、
自分は、したくないということ。

彼らも、悪い人たちじゃない。
ただ、怖いだけ、仕事を失うこと。将来。いろいろ。
将来を恐れて生きるぐらいなら、
自分に自信が持てるようにする努力をしたほうが
健全的で心穏やかに生きられる気がする。

そして、面接は4ヶ月後の10月に行われた。
履歴書を送ってから、2年弱かかっている。

 

 

つづく・・

 

 

*このカテゴリーのブログは物語り形式になっています。今までのお話を読みたい方は、こちらへ


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平野 恵美(megu)

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